インプラント治療を完了したからと言ってその後のメンテナンスを怠ると、口腔トラブルを招きやすくなりますし、インプラントの寿命もまったく変わってきます。
メンテナンスには自分で行うセルフメンテナンスと歯科クリニックで行うメンテナンスがありますが、そのどちらが欠けてもいけません。
歯科クリニックで行うメンテナンスの中には、レントゲンをもちいて顎の骨に異常はないかのチェックから、歯茎の健康状態を見たり、虫歯や歯周病、インプラント歯周炎のチェックを行ったり、かみ合わせに問題がないかを見たりと、自分では判断できないことをきちんと調べてもらえます。
また、インプラントや他の歯についた歯垢や歯石を取り除くクリーニングも、口腔内のトラブルを防ぐために重要なメンテナンスのひとつです。
時には上部構造をはずしてクリーニングを行うなど、歯科クリニックでは自分ではできないメンテナンスをしてもらえます。
そのため、インプラントの治療完了後も引き続き、実績と知識のある医師に口腔内全体を管理してもらうようにしましょう。
歯科クリニックでのメンテナンスの頻度は、年に2~3回くらいが目安です。
なお、インプラントのメンテナンスには保険が適用されませんので、インプラント治療を行うクリニックを選ぶ際に、メンテナンスの費用も聞いておくようにしましょう。
インプラントは面倒に感じるかもしれませんが、メンテナンスが必要なのは、どんな歯科治療も同じです。
またブリッジ治療だと、隣接する歯に問題が生じた場合、総取り換えが必要になってしまうのに対し、歯科インプラントの場合は、問題のある個所だけ補うことで解決できます。
また、ブリッジや入れ歯治療は、隣接する歯や周辺組織に大きな負担をかける治療法なので、結果的にブリッジや入れ歯が原因となって、隣接する歯に問題を抱えるケースが多いのです。
これらの違いが、歯科インプラントの大きなメリットともいえるでしょう。

